学年成績NO・1左腕が新チームに白星スタートをもたらした。二松学舎大付は布施東海投手(2年)が8回3安打1失点(自責0)完投でコールド勝ちした。

今夏甲子園に東東京代表で出場。度重なる順延もあり、帰京したのは先月25日だった。新チーム発足から日が浅いが、布施は得意のカーブでストライクを稼ぎ、右打者の懐に直球を決めた。無四球に、連打も許さず危なげなかったが、それでも「まだまだです。野手がエラーした後、抑えないといけなかった」と7回の失点を反省した。先頭が味方の失策で出塁。次打者に適時二塁打を打たれた。

絶好のお手本がいる。1学年上の秋山正雲投手(3年)だ。この夏も、甲子園で投げる姿を間近で見た。「理想のエースです。ピンチでのギアの上げ方。味方がエラーしたときも抑える」。布施自身は7回、ギアを上げられなかった。引退するときに「期待してるぞ」と言ってくれた秋山の背中を追いかけていく。

高校の入学式では、新入生代表であいさつした。中学時代の成績(内申書の点数)が一番良かったからだ。得意科目は、国語、社会。経験値も買われ、市原勝人監督(56)から、この秋は暫定的に主将に指名された。「エースとしても、キャプテンとしても、引っ張っていきたい」と自覚は十分だ。夏の甲子園では登板機会がなかった。「もう1回、自分たちの代で行きたい」と、まずは来春センバツ出場へ向け、1勝を挙げた。