3年ぶり出場の静岡(静岡3位)は、大垣日大(岐阜2位)に敗れた。最速147キロ右腕のエース吉田優飛(2年)が先発したが、10安打7失点で5回降板。打線も12安打を放ちながら2得点とつながらず、完敗した。初戦敗退で、2018年以来4年ぶりとなる来春のセンバツ出場は絶望的。今夏に続く2季連続の甲子園出場は難しくなった。

 

3年ぶりの東海大会は、あっけなく幕を閉じた。「初戦敗退」。突きつけられた厳しい現実に、静岡ナインは肩を落とした。池田新之介監督(44)は「完敗というか、やってきた野球をやれていなかった」と、厳しい言葉を並べた。

1-1の4回表無死。先発の吉田優が、フルカウントからのスライダーを左翼芝生席に運ばれた。「外を狙ったけど、真ん中低めに入ってしまった」。痛恨の1発を皮切りに、野手陣の3失策も絡んで4点を勝ち越された。5回にも2点を失ったエースは、10安打7失点でマウンドを降りた。

守備で乱れたリズムは、攻撃にも波及する。4回以降、見逃し三振が7つ。積極性を欠き、好機を逃した。反撃の糸口をつかめないまま、敗戦。指揮官は「失敗を引きずり、ミスから防戦一方になってしまった」と、ため息をついた。

4年ぶりのセンバツは厳しくなった。山岸廉尊(れんそん)主将(2年)は「練習でやってきたことを本番で発揮できるかできないかの差。もっと厳しくやっていくしかない」。池田監督も「しっかり振り返りをして、もう1度チームを作りなおしていく」と言った。来年夏を見据え、屈辱を胸に冬の鍛錬に入る。【前田和哉】