小川真旺(まお)内野手(1年)は、定位置獲得を狙っている。昨秋はベンチ外だったが、今月中旬に発表されたセンバツ1次登録メンバーでは背番号「15」で名前を呼ばれた。左の長距離砲は外野の守備もこなす。「目標は甲子園で試合に出て、チームに貢献すること」。決意を新たに、猛アピールを続けている。

成長株の1人だ。転機は昨年11月。トレーナーから「1日1000スイング」を課された。早朝練習や全体練習後、自宅でもバットを振り込み、日々のノルマを達成。1日3~4食だった食事も5食を心掛け、体重は、入学当初から約6キロ増えて76キロになった。

冬を越え、「パワーがついてきたことが成長した部分」と手応えを実感する。188センチと恵まれた体格の肉体改造に成功すると、昨秋以降の練習試合で5本塁打をマーク。永田裕治監督(58)も右翼手の先発候補に名前を挙げるなど、冬にまいた種が実りつつある。

センバツ開幕まで1カ月を切った。「登録外となった選手の気持ちは、自分が最もよく分かっている。その代表になりたい」と小川。「ベンチ外」から「レギュラー」へ成り上がる。【前田和哉】

◆小川真旺(おがわ・まお)2006年(平18)1月17日、神奈川県生まれ。小3からリトルジャイアンツ(秦野市)で野球を始め、中学では湘南平塚北リトルシニアに所属。右投げ左打ち。家族は両親、妹。188センチ、76キロ。血液型B。