浦和学院が2本の勝ち越し本塁打を放った。この日は大阪桐蔭が大会タイの6本塁打を打ったが、最初の谷口がスコア2-0から打っており、6本とも殊勲の肩書(先制、同点、勝ち越し、逆転、サヨナラ)はない。殊勲本塁打を2本そろえるのは、それなりに希少価値がある。殊勲アーチ2本以上の勝利は、大会史上12度目となった。

最初に記録したのは73年の東邦。報徳学園を相手に山倉和博(元巨人)の2ランで勝ち越した。山倉は「相手の3球に2球はカーブなんだ」と阪口慶三監督(現大垣日大)の指示を受け、狙い通りにカーブを打った。19年には来田涼斗(明石商=現オリックス)が1回裏の同点弾(先頭打者本塁打)、サヨナラ本塁打と1人で2発記録している。【織田健途】