ロッテ佐々木朗希投手(20)の母校・大船渡は、盛岡三に惜敗し、12年ぶりの春4強を逃した。怪物右腕の弟・怜希内野手(2年)が「1番遊撃」で出場し、3打数1安打1死球。「今日はピッチャーが頑張ってくれて結果的には3点を取られたが、打撃陣が1点に終わったところが課題だったと思います」と振り返った。

兄と同じ「OFUNATO」のユニホームをまとい、気心の知れた仲間たちと甲子園出場を目指している。佐々木怜は同校進学については「特に理由はないです」としながらも、「地元の学校で頑張りたい」という思いがあったからだと明かした。177センチ、65キロと細身だが、昨秋から遊撃のスタメンに定着。以前は守備面に課題があったものの、今春からは自信を持って取り組めるようになり、この日は2度の守備機会を軽快にこなした。

4月10日のオリックス戦でプロ野球史上16人目の完全試合を達成した、佐々木朗から刺激を受けているという。「完全試合のすごさは分からなかったんですけど、周りから『すごい』と言われて、本当にすごいなと思いました」。その兄があと1歩で届かなかった聖地に挑む。「夏はチーム一丸で甲子園を目指してやっていきたいです」。佐々木怜希が84年以来38年ぶりの夢舞台に大船渡を導く。