境(茨城)の先発高橋大成投手(2年)が、5回参考記録ながらパーフェクト投球を披露した。

打者15人に対し、この冬覚えたカットボールで打たせて取り、2奪三振で無失点。高橋は「5回表に入るとき、もしかしてあるんじゃないかなと思いました。でも、調子に乗ると打たれると思ったので(笑い)。落ち着いて投げました」。投手として初めての経験に「うれしいです」と笑顔を見せた。

境、秘伝の書が好投に導いた。選手たちは金井光信監督(45)が作成した61ページわたる「野球の教科書」で、攻撃パターンや各ポジションの心構えを頭にたたき込む。高橋もこれを元に「ウイニングショット習得」を目標に掲げ、カットボールを練習。「あまり曲げず、直球を意識して最後にちょっと指にかける」。独自の感覚をつかみ、打者を翻弄(ほんろう)した。

大きな自信を胸に次戦へ向かうが「今日みたいにうまくはいかない。切り替えて次に向かいたい」と、気持ちを引き締めた。

◆高橋大成(たかはし・たいせい)2005年(平17)8月21日、茨城県古河市出身。中央小1年、女沼タイガースで野球を始め、総和中では投手と遊撃手。境では1年春からベンチ入り。172センチ、58キロ。右投げ左打ち。