<高校野球岩手大会:盛岡中央3-2花巻東>◇23日◇準決勝◇岩手県営野球場

麟太郎の2年目の夏が終わった。盛岡中央・斎藤に対して「3番一塁」の佐々木麟は4打数2安打と奮闘し、今大会通算は16打数8安打、1本塁打、5打点。しかし、花巻東は9安打放ちながらも好機で1本が出ず、2-3で競り負けた。高校通算52本塁打で主将の田代旭捕手(3年)は「みんなは好投手を相手に9安打と打ってくれたが、キャプテンとして引っ張れずに負けてしまい、悔しい」と涙を流した。

佐々木麟は斎藤と公式戦初対決だった。初回の第1打席で147キロ直球を右前打、5回の第3打席でも144キロ直球を右前に運んだ。一方、チームは3回に2点先制され、1度は追いついたが、7回に決勝点を奪われた。

花巻東の次期主将は3年生からの指名制で選出されるのが慣例だ。新チームでは佐々木麟の主将就任が有力。小中学校で生徒会長を務め、高校入学後も1年時からグラウンド内外でリーダーシップを発揮し、チームメートの信頼は厚い。整列時の定位置は佐々木洋監督(46)が「人間的にも技術的にも過去最高のキャプテン」とたたえる田代主将の真横。佐々木麟は過去に「自分は人を引っ張るのが好き」と話しており、新リーダーとして期待される。