札幌大谷が猛打で初の決勝に駒を進めた。

初戦の札幌北戦から3戦連続2ケタ得点。この日は先発全員となる計15安打で10点を挙げ8回コールド勝ちにつなげた。南大会3戦で計56安打39得点。船尾隆広監督(51)は「この代は球速の速い投手がたくさんいるので新チームスタートのときから、そういう取り組みはしてきた。大振りしないことが、いい結果につながったのでは」と振り返った。

この日は2番樹神(こだま)が4回2死二、三塁で中前に2点適時打を放つなど4安打3打点とけん引。最速151キロの斉藤対策で、バットを指2本分短く持って対応し、プロ注目右腕からも2安打を放った。3戦計12打数8安打6打点の打率6割6分7厘は、1番飯田と並ぶチームトップ。好調な1、2番コンビで勢いをつけてきた。2年の樹神は「まだ先輩と一緒に野球できることがうれしい。大会は続いているので、気を抜かずに決勝に臨みたい」と意気込んだ。

樹神の名字は「由来はよく分からないですが小中高と入学時は必ず『きがみ』と呼ばれます」。準々決勝の北海戦は南大会最多22安打で17得点を挙げ春のリベンジを果たし、準決勝は好投手斉藤を攻略。快音が快音を呼ぶ、こだまのような札幌大谷打線が、次は知内の好投手、坂本を打ち崩しにかかる。【永野高輔】