準優勝に輝いた下関国際は、地元の山口・下関市内の同校で帰校式に参加した。兵庫県内の宿舎を午前10時半に出発し、バスで約7時間弱をかけて凱旋(がいせん)。坂原秀尚監督(45)は「日本一という目標が明確になった。何年かかるか分かりませんが、超えるために前に進んでいきたい」とあいさつした。

目指すは投手王国の建設だ。日本一を懸けて決勝でぶつかった仙台育英は、最速145キロ超えの投手を5人も備えていた。一方の下関国際は、エース左腕の古賀康誠投手(3年)と右腕の仲井慎内野手(3年)の2人。坂原監督は「決勝戦でいかに体力を温存して臨めるか。満身創痍(そうい)で挑んでいる本校と、仙台育英さんとの差を感じました。今後は複数の投手を作り上げて、来年の夏、再来年の夏と頑張っていきたい」と方針を明かした。

秋春の全国王者・大阪桐蔭、春の準優勝校・近江(滋賀)を撃破するなど、快進撃を見せた。この日は学校関係者や地域住民など約200人前後が詰めかけ、拍手と歓声を贈られた。主将の山下世虎(せとら)内野手(3年)は「準優勝でしたが、この続きは1、2年生がやってくれる。しっかり下関国際の野球を伝えていきたい」と堂々と語った。【只松憲】