札幌、室蘭など5地区で13試合が行われた。室蘭地区では苫小牧東が室蘭清水丘との初戦を快勝した。

苫小牧東は大勝で初戦を突破した。先発右腕の八木臣悟(2年)がフォークとカーブ、スライダー、ツーシームの多彩な変化球を織り交ぜる投球で、5回を61球で被安打2の無失点に抑えた。奪った三振は2つのみでゴロの山を築いた。「四球が1つあったのでゼロにしたい」とひたむきだった。打っては本塁打が出ればサイクル安打の3安打。5点を先制した2回には三塁打を放ちビッグイニングに貢献した。「伸びる打球を打てるので、長打を打つのは自分の仕事」と自覚たっぷりにチームを引っ張った。

1年生たちの台頭も著しい。7番二塁手で先発出場した原煌紀は2回、左中間を破る先制の適時三塁打。原との交代で途中出場した椙尾太一も6回にコールドを決める中前適時打を放った。副主将に任命されている石川雄大はこの日ベンチで中心となってチームを盛り上げた。前川護監督(45)は「学年の垣根をなくして、選手が主体的に考えて野球ができるチームになってもらいたい。チームの雰囲気もいい」と指名の狙いを語った。

一体感が増したチームが目指すのは全道進出。前川監督は「円山の土を踏むために、まずは代表権をつかみ取りたい」と意気込んでいた。【石井翔太】