夏の甲子園優勝の仙台育英(宮城2位)が青森山田(青森1位)に競り勝ち、苦しみながらも初戦突破で8強入りを決めた。

同優勝メンバーの尾形樹人捕手(2年)が同点の9回、決勝のスクイズを決めた。13日の準々決勝では、花巻東(岩手1位)を破った鶴岡東(山形2位)と対戦する。

粘って値千金の1点を挙げた。同点の9回1死満塁で3-1と打者有利のカウント。伝令で須江航監督(39)の指示を聞いた尾形が、きっちりスクイズを成功させた。「(県決勝で)東北に負けてから何が課題なのか話し合い、1球の精度にこだわってきた。決められて良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

同裏は失策から2死一、二塁とされ、サヨナラのピンチを背負ったが、この回途中から救援した3番手の湯田統真(2年)が中飛に打ち取り、無失点で逃げ切った。

21年以来のセンバツ出場を左右する大事な大会。昨年は準々決勝で花巻東に敗れた。須江監督は「(準々決勝も)苦しい試合になると思うので何とか粘り強く。一戦必勝で戦いたい」と気を引き締めた。