強豪ひしめく兵庫県大会で、2年ぶりの夏の聖地を目指す神戸国際大付。投打の二刀流でチームを引っ張るのが田村好誠(こうせい)主将(3年)だ。

「悔しい思いをたくさんしてきたので最後は笑って終わりたい」

昨夏の決勝では延長14回の末、社に3-6で敗れた。「甲子園が見えかけたところで負けた。野球をやってる中で一番悔しかった」。さらに新チームでセンバツ出場を懸けて臨んだ秋季近畿大会では、初戦で大阪桐蔭に敗れ、再び夢を断たれた。

勝負どころで勝ち切るため、チームは打撃向上に取り組んだ。冬場はグラウンドのレフト裏にある、1周700メートルの山を10本走る「山ラン」を70日間続けて足腰を鍛えた。また、約1メートルのロングバットで振り込み、地面と平行に振る意識を体にたたき込んだ。

田村が攻撃力にこだわるのは、投手としての目線があるからこそだ。小学4年から遊撃との二刀流を続けている。現在は主に「1番遊撃」で先発し、ピンチになればマウンドへ。最速144キロの直球と、多彩な変化球を操るコントロールが武器だ。「投手を楽に投げさせるためには点取ること」。津嘉山憲志郎投手(2年)を中心に守りでリズム作り、攻撃につなげるためリードオフマンとしての役目を意識している。

初戦は7月13日、須磨友が丘と星陵の勝利チームに決まった。田村は「自分たちがやってきたことがどれだけ出せるか楽しみ」と前向きだ。「自分たちが一番(練習を)やっている自信がある。時間だけじゃなくて内容や質も、ほかの高校には負けてない」。悔しさをバネに、着実に力を蓄えてきたナインが、聖地を懸けた戦いに向かう。【村松万里子】