21年センバツ準V超えを目指した明豊(大分)は、0-4で高崎健康福祉大高崎(群馬)に完敗した。大会注目の2年生左腕、佐藤龍月投手から2投手の鉄壁リレーを打ち崩せず、3安打完封負け。計9三振も喫した。守っては、自慢の堅守が3失策。内野手の適時失策や2個の野選が失点につながるなど、最後まで攻守で流れに乗れなかった。

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センバツ準V超えの野望は2回戦で散った。攻守にかみ合わず3安打完封負け。初戦でサヨナラ打を放ったが一転、3三振の4番石田は、相手エース佐藤について「対策はしたが、スライダーは今まで見たことのないボールだった。実力不足です」と悔しがった。

警戒していた内角攻めなどに苦しみ、川崎絢平監督(42)は「打てなかったですね。相対的にみると力はむこうの方が圧倒的に上だった。こういう投手は県内でもなかなか(いない)。練習試合でもできない。ああいう投手と対戦したいなと思える相手」と完敗を認めた。

相手の機動力に翻弄(ほんろう)された。1回1死二、三塁から、投ゴロが本塁への野選となって先制点を献上。6回も遊撃手の悪送球から招いた無死二塁から、さらに1死三塁とされて今度は二ゴロが本塁への野選となり、加点された。7回にも適時失策で4点目を献上するなど流れに乗れず…。二塁手の船見は「足を使う走塁のチームで、想像以上にスタートが速かった」と圧力に屈した。

雨天の影響で2日順延となり、この日も午前9時の第1試合から午後1時半開始に変更された。13日に大分を出発し、19日初戦から中6日。コンディションが懸念される中、初戦で6番三塁の林が体調不良により三塁・遊撃の変更があったことも試練だった。

川崎監督が「タレントぞろい、ロースコアじゃないと勝ち目はない」と警戒するバッテリー擁す難敵に対して、先発にスライダーを武器とする甲子園初登板の長身右腕、一ノ瀬投手を抜てき。継投がカギだったが、守備から流れをつくる明豊のスタイルは不発に終わった。【菊川光一】

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