第96回選抜高校野球大会は30日に甲子園球場で準決勝を行う。2年連続の決勝進出を目指す報徳学園(兵庫)は休養日の29日、西宮市の同校グラウンドで調整。中央学院(千葉)戦での先発が予想される間木歩主将(3年)が、準々決勝の大阪桐蔭戦で完投勝利を挙げた今朝丸裕喜投手(3年)を超える活躍を誓った。

県勢初の4強入りを決めた星稜(石川)は、高崎健康福祉大高崎(群馬)との決戦に挑む。

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間木が今朝丸超えでチームを2年連続の決勝進出に導く。西宮市内の同校グラウンドで約1時間、練習を公開した。前日28日の大阪桐蔭戦では今朝丸が1失点完投。主将で背番号1の間木も負けてはいられない。中央学院との準決勝で先発が見込まれる。普段は仲良しの2人だが「今朝丸よりもいいピッチングを目指して戦いたい」と意気込んだ。大角健二監督(43)は「2人キラキラしてるところは残ってますんで、いい関係」と2枚看板が切磋琢磨(せっさたくま)する姿に目を細めた。

昨年のセンバツでは準決勝で大阪桐蔭を破ったが、決勝では山梨学院に敗戦。指揮官は「去年は打倒桐蔭ということを常に口にして、達成後の決勝で、ちょっと浮ついた」と振り返った。「去年を経験してる子が何人もいてスムーズに反省を生かして、すんなり次に向いている。去年以上の色のメダルを取りにいきたい」と苦い経験を生かす。

練習前には中央学院の試合映像をチェック。間木と今朝丸はノースローでランニングやストレッチなどで調整した。間木は「一戦必勝で、目の前の相手を絶対倒す強い気持ちで臨みたい」と決意をにじませた。勝利の余韻に浸ることなく、一戦必勝で臨む。【中島麗】