高校野球の名門、中京大中京(愛知)の大藤敏行前監督(48=現顧問)が、秋田県の高校野球アドバイザーに就任することが11日、分かった。前身の中京で甲子園出場経験のある大藤氏は、90年に28歳で母校の監督に就任。97年春のセンバツで準優勝し、09年夏の甲子園では同校を43年ぶりの優勝に導いた。古豪復活の手腕が高く評価され、楽天の嶋基宏捕手(26)らを育てた育成力にも定評があったが、昨夏の甲子園終了後に退任していた。

 招請した秋田県は、昨夏の甲子園で能代商が鹿児島実に0-15で大敗。県勢は13年連続で初戦敗退と低迷しており、大藤氏の情熱あふれる指導を仰ぐことにした。同氏は「50歳に満たない若輩者ですが、縁あって協力させていただくことになりました。培った経験を少しでも秋田県に伝えて恩返ししたい」とコメント。今月下旬に秋田県へ入り、指導者の指導など、今後の活動について調整を進める。