<高校野球西東京大会:日大三12-2東亜学園>◇22日◇3回戦

 日大三のエース吉永健太朗(3年)が、最後の夏へ「ほろ苦」発進した。東亜学園戦で今大会初登板し、8回4安打2失点で勝利に貢献。だが、3回から5イニング連続で先頭打者を出す苦しい内容だった。ボールが上ずり、「ストライクが取れなくなり、腕が振れなかった」と振り返った。

 8回の守備では、小倉全由監督(54)からカミナリを落とされた。遊飛で野手への捕球の指示とカバーを怠ったためで、「そんな勝手なことをするなら、もう使わないぞ!」と厳しい声を浴びた。打撃では2回の先制弾など、2安打の大活躍だったが、気の緩みを指摘されて「自分の世界に入ってしまいました」と苦笑いした。

 重い足取りで球場出口への階段を上っていると、小倉監督から声を掛けられた。「あと(決勝まで)4試合あるのに、もう疲れてるのか?

 次は俺が投げるか?」。監督の信頼を取り戻すには、マウンドで結果を残すしかない。