<高校野球西東京大会:創価7-5実践学園>◇19日◇4回戦◇神宮

 8強入りを決めた創価が、正念場を迎えた。プロ注目右腕のエース池田隆英(3年)が、実践学園戦の4回に3-2と1点リードで今大会初登板。中日、巨人、楽天、ロッテのスカウトが視察に訪れる中、最速143キロの直球と切れのあるスライダーを披露した。5回に四球と安打で1点を失ったが、6回までに3三振を奪った。

 快勝劇が暗転したのは7回だ。無死一塁、池田は投前へのバントに二塁封殺を狙って右膝をひねった。倒れ込んだまま、起き上がれなかった。そのまま担架で退場。近藤省三監督(56)は「(23日の準々決勝に)間に合わせたい。ああいう状態で(これ以上)投げさせない方がいいと思った。足は去年の冬から調子よくなかった。古傷というかね」と状況を説明した。

 池田は今大会、ここまで温存されていた。5回2死二塁で三塁ゴロを打った際、全力疾走せずに小刻みな足取りだった。3番手で緊急登板した田中正義外野手(3年)は「全く準備していなかったので気持ちだけで投げた。池田をもう1回マウンドに上げるため」と3回5安打2失点の熱投を見せた。関係者によると診察後、池田は準々決勝での復帰に前向きだったという。エース復活が創価の今後を左右する。【斎藤直樹】