<第95回高校野球選手権大会:甲子園練習>◇3日

 第95回全国高校野球選手権大会(8日開幕)の甲子園練習第2日が行われ、済美(愛媛)など16校が調整した。注目される済美の2年生エース安楽智大は破格のパワーをみせつけた。打撃練習で右中間スタンドへ、柵越え。マウンドからの投球練習も行い、最速157キロを誇る右腕は、最速更新も力強く宣言した。

 安楽が規格外のパワーをいきなり発揮した。「ホームランは狙った」。打撃練習。高々と上がった打球は、右中間スタンドへ着弾した。球速も「狙いました」と愛媛大会で3度最速を更新してきた右腕が、まずはバットで魅せた。“ホームランボール”を受け取り「練習より試合で打ちたい」と意気込んだ。

 甲子園のマウンドにも帰ってきた。同級生ピッチャーの宮田優輝、山口和哉とリラックスした表情で交代しながら約10球。「ここを目指してやってきているんだなと思いました」。聖地の感触を再確認した。

 「158キロを追い求めたい。甲子園で自己最速を出したい」。157キロの自己最速更新を宣言した。明徳義塾(高知)の2年生エース岸潤一郎が「倒したい」と話すなど目標に掲げられる立場になった。安楽は「『対戦したい』と言っている選手と対戦して『安楽はすごかった』と言われたい」。7月27日の決勝からノースローの休養を取った右腕は、準備万端だ。【宮崎えり子】