<高校野球宮城大会:気仙沼5-1古川学園>◇10日◇2回戦◇仙台市民球場

 気仙沼が好投手堀江一朗(3年)擁する第3シード古川学園を破った。

 名前が演歌歌手と同じ読み方の気仙沼7番戸羽一朗(3年)が、貴重な追加点を奪った。1点リードの4回1死二塁、甘く入った高めの直球を左前に運びタイムリーとした。「その前の打席は空振り三振だったので絶対打ってやろうと」。7-0で勝った初戦白石戦では4打数3三振。不振を脱しようと、この日までの数日間、毎日学校で300本、家で200本の素振りを繰り返してきた。結果を出し「チームの勝利につながってうれしい」と喜んだ。

 名前の由来は歌手の「鳥羽一郎」ではなくメジャーリーガーの「鈴木一朗」だ。イチローファンの祖父が名字との組み合わせを考えず?

 名付けてくれた。この日は「外野に打球が飛んでこないので守備の見せ場はなかった」と苦笑い。「今日勝ってさらに勢いづいた。甲子園まで行きたい」。14日の3回戦では今度こそイチローばりに攻守で貢献する。