<センバツ高校野球:千葉経大付3-0興譲館>◇24日◇2回戦

 千葉経大付(千葉)のジャンボ右腕・斎藤圭祐(3年)が13奪三振完封で豪快発進した。興譲館(岡山)を相手に、自己最速の144キロを記録するなど直球中心の投球で、8回を除く毎回の13三振を奪い、無失点に抑えた。第1試合は前年覇者の常葉学園菊川(静岡)が、九州王者の明豊(大分)に6-4で競り勝った。勝ち上がった両者は、8強入りをかけ3回戦(8日目)で対決する。第3試合は初出場の長野日大(長野)が、10度目出場の今治西(愛媛)を6-3で下す金星を挙げた。

 斎藤の155球目は左打者の外角速球だった。最後は三塁ゴロ。試合終了の瞬間、エースは何度もガッツポーズを繰り返した。昨年のセンバツ、斎藤は背番号「10」でベンチ入りした。しかしリリーフで1/3回を投げただけ。背番号が「1」に変わった今春は気合が違った。「甲子園もリニューアルされたし、エースナンバー。気持ちが乗った」。試合前の投球練習を30球から40球に増やした。

 初回からエンジン全開にした。184センチ、84キロの体格から相手打者を見下ろすようにストレートを投げ込む。先頭打者への4球目が144キロ。早くも自己最速を2キロ上回った。この回は3アウトを全部、三振で取ると、4回は4番以下を3者連続三振。5回まで毎回の10三振を奪った。スピードが130キロ台に落ちた後半は、何度もピンチを迎えたが、内角を強気に突く投球でしのぎ、甲子園初勝利を完封で飾った。

 「完封はうれしいけれど100点の出来ではない。すっぽ抜けなど無駄なボール球が多すぎた」。この冬場には30メートル走100本、腹筋、背筋トレ370回のノルマを毎日こなした。ユニホームのズボンがXOサイズから1ランク上がり、球威増につながった。さらに桜美林で全国優勝投手の松本吉啓監督(49)が約1カ月前に新球ツーシームの握りを教え、「大柄な割に器用」(松本監督)とマスター。左打者対策に効果を発揮した。

 祖父昭夫さん(76)は千葉・岩船沖でエビ網漁の漁師。小学生の斎藤は祖父から釣りの手ほどきを受け、自然と集中力を養った。次は前年覇者の常葉学園菊川戦。「真っすぐで強気に攻めたい」と“大物釣り”を狙う。【佐々木紘一】