<高校野球佐賀大会:佐賀商9-4敬徳>◇10日◇2回戦

 万引犯を捕まえる「お手柄」で注目を集めた佐賀商が初戦を突破した。序盤は3-3と接戦の展開ながら5回に4連打して一挙に5点を挙げ、敬徳を突き放した。4月に就任した森田剛史監督(36)は「5回は点が入る予感がありました。積極的に行けと指示しました」。夏の初勝利に安堵(あんど)の笑みだ。

 出陣を目前にした7日、背番号11の笠継泰成投手(2年)と1年生部員ら生徒4人が登校前に寄ったコンビニで万引犯を捕まえ、逮捕に貢献した。森田監督ら学校側は「名前が出ることで部員が危険な目に遭うのではないか」と心配もしたが、選手に動揺はなかった。この日は先発古賀昭大(3年)の粘投で、注目の人笠継に出番はなかった。笠継は「表彰されるという話も聞きましたし、こんなに大きなことになるとは思ってなかった。今度は野球で名前を出したい」と話していた。