<高校野球佐賀大会:佐賀商3-1鳥栖>◇21日◇決勝

 佐賀商が2年ぶりに王者に返り咲いた。涙も胴上げもなかった。森田剛史監督(36)は「甲子園に勝つためにやってきたので、これからだと思っています」と言い切った。

 試合ごとに調子を上げたエース古賀昭大(3年)が決勝でも好調だった。横手からのスライダーで打たせて取る投球。初回と3回に走者を三塁まで進めたが、好守にも助けられ無失点。最終回も2死一、二塁のピンチを迎えたが、集中力は切らさなかった。森田監督は「相手が打たせて取る術中にはまった」とエースを頼もしく見つめた。

 昨年は準決勝で佐賀北に敗れた。その佐賀北が甲子園で優勝した。「悔しかったです。自分が負けたチームが日本一になるなんて」と古賀昭。秋からは「自分がやらなきゃ」の自覚が芽生えた。今大会も5試合中4試合で完投した。「これから失策やムダな走者を出さない対策をとっていきたい」と森田監督。今年は佐賀商が全国の頂点に挑む。