<高校野球大阪大会>◇29日◇5回戦

 来年のドラフト候補で注目のPL学園・吉川大幾外野手(2年)が生野工戦で、2試合連続本塁打を放った。初回にいきなりの先頭打者弾。打線を勢いに乗せ、4回には日宇一輝内野手(3年)が代打満塁弾。今夏最多得点を挙げ12-1で大勝、30日の大阪桐蔭との大一番を前に打線が覚醒した。

 今夏1号を打った27日の朝同様、吉川は午前5時前から打ち込んできた。「ホームランを打った感触は前よりもずっといい」。現チームは大阪桐蔭に公式戦2戦2勝。1-0で勝った昨秋近畿大会大阪府予選決勝で、当時から1番の吉川は初回に左前打を放ち得点につなげた。「明日は大阪桐蔭戦。負けられません」と気を引き締めた。

 河野有道監督(60)も引き締めた。4回2死満塁で4番の村田穏行内野手(3年)に代打。前打席の遊ゴロで一塁への全力疾走を怠ったからだった。その代打日宇が満塁弾で、5回コールド。「大阪桐蔭は攻守ともに全力疾走で一生懸命。ああいうところを見習わないと」。河野監督は試合後も選手を集め、怠慢を戒めた。【堀まどか】