ソフトバンクにまさかの落とし穴が待っていた。ジェイソン・スタンリッジ投手(36)が序盤の乱調という悪癖を露呈。2被弾で4回4失点KO。リリーフ陣も広島の勢いを止められず、今季ワーストの21被安打で、9失点。工藤公康監督(52)は「ガックリだ。勝ち越しができなかった」と肩を落としながら、ベンチから出てきた。リーグ最下位の広島に2連敗で交流戦6カード目で初の負け越し。リーグ&交流戦で同時に首位から陥落してしまった。

 思わぬ投壊に見舞われたが、再び足場を固めるために、リーグ戦再開から先発ローテーションを再編する。この日、摂津正投手(33)の出場選手登録を抹消。今後は2軍で再調整となる。不振による降格はプロ入り後初めてだ。エースと指揮官による会談で決まった。

 摂津 打たれているからこうなるわけで、そういう世界じゃないですか。結果を残せるように、やっていきたい。

 工藤監督 期間を空けて、彼なりにうまくいってないところもあるし、気にしている部分もある。そこを見直して、本来のボールが投げられるようにしてもらう。

 7月前半は変則日程のため、球宴明けをメドに再合流を目指す。

 バンデンハークの来日初先発により、今日14日にスタンリッジも抹消。1軍に同行しながら調整する。工藤監督は言った。「今日打たれたから、明日打たれるわけじゃない」。交流戦1位フィニッシュの可能性は残されている。気持ちを切り替えて、有終の美に向かう。【田口真一郎】