末期症状…。中日は4連敗で借金を今季最多の8に更新した。初回4失点でKOされた武藤祐太投手(26)の乱調が痛かった。右腕は試合中に名古屋に帰された。また、復調を目指す又吉も痛恨の2失点。チームの課題をあらためて突きつけられた。

 友利投手コーチがうめいた。「投手スタッフは末期症状です」。投げ合う相手はマエケンだ。いきなりの4失点で本来なら勝敗は決したはず。だが2回に杉山の3ランで1点差になった。生き返った試合で、次の1点を先に与えられない状況だったが、又吉が8回に打たれた。9回に反撃を見せただけに重かった。

 24日ヤクルト戦では終盤2回に又吉、福谷、祖父江で10失点。2軍再調整させるほど陣容に余裕はなく、やりくりにも限界がある。「こらえるしかない。下(2軍)に代わりになるような投手もいないし(1軍で)やっていく中で上げていくしかない」と同コーチは悔しげに話した。

 谷繁元信兼任監督(44)は「これから又吉も福谷も投げていかないといけない投手。本当にキツいと思うけど、乗り越えられるようにしないと。代えるのは簡単だけど」と冷静に語った。本来持っている能力は高い。なのに結果に結びつかない。開幕以来、頭を痛めてきた問題が解決されていない。

 先発陣も同じだ。吉見、バルデスの穴を埋めなければならない武藤が2軍落ち。“新戦力”の台頭が待たれる。幸い、前日の雨天中止に加え、来週は4試合だけと日程に恵まれている。混セにしがみつくには、これ以上負けられない。【柏原誠】