阪神の新入団選手発表会が7日、大阪市内のホテルで行われた。

 ドラフト3位の竹安大知投手(21=熊本ゴールデンラークス)が、ノーモア下柳を誓う爆笑入団会見で名前を売った。かつて下柳剛氏らがつけた背番号42の感想を問われた時だ。「担当の秀太スカウトから、『グラブは投げるもんじゃない、大切にしろよ』と言われた教えをしっかり守りたいです」。まさかのギャグ回答に会場は笑いに包まれた。

 引き合いに出した“下柳グラブ投げ事件”は07年10月1日の横浜戦。二塁関本の野選、遊撃秀太のエラー、遊ゴロで併殺が取れない3連続プレーに下柳がブチキレ。グラブを2度たたきつけた。この場面は5日に関西テレビ系列で放送された「プロ野球珍プレー好プレー大賞15」で珍プレー大賞に選ばれたばかりで、そのタイムリーさが爆笑に輪をかけた。

 画面で何度も凍り付く表情が大写しになった秀太スカウトが仕掛け人。「目立たないと。これで監督にも覚えてもらえたでしょ」と、してやったりだ。竹安も「どうしたら笑ってもらえるか。一番練習したところです」と胸を張った。

 金本監督も「全然ウエルカム」と大喜びだ。「口からでもいいじゃん。目に留まらないと。竹安が練習の時にグラブたたきつけたら面白い。やっちゃいかんけど、やるぐらいの一芸があっていいと思う」。これぞ指揮官が求めるヤンチャ選手。最速145キロ右腕が珍プレーならぬ、珍言でアピールを決めた。【松井清員】