プロ野球巨人は16日、昨年11月に発覚したチーム内での高校野球を対象にした「くじ引き」による現金のやりとりに外部の人物が参加していたとする週刊文春の報道に対し、発行元の文芸春秋に抗議文を送付したと発表した。

 「客観的な裏付けのない事実に反する内容であり、当球団の名誉を著しく毀損(きそん)するもの」などと反論した。

 同誌は日本野球機構(NPB)が賭博常習者と認定している飲食店経営者が、笠原将生元選手を通じてくじ引きに参加したと報じた。

 野球協約は野球賭博常習者との交際を禁じている。巨人は「選手のだれ一人として(外部の人物が)参加していたことを全く認識していなかった」と主張。「NPBも『選手本人に相手が野球賭博常習者であるとの認識がない場合、野球協約違反には当たらない』との見解を示している」とした。

 巨人は昨年11月、チーム内の賭け事の実態を発表。その中で高校野球のくじ引きがあったことを明らかにした。巨人によると、甲子園大会などで一口5000~1万円の参加費を出してくじを引き、引き当てた高校の成績により賞金を分配していた。