中日の新外国人アレックス・ゲレーロ内野手(ドジャース3A)が衝撃デビューだ。12日、来日初実戦となる練習試合の韓国・ハンファ戦(北谷)に出場。最初の打席でバックスクリーン右に2ランを打ち込むと、第3打席でも左翼ポール上を高々と越える2ラン。ともに打った瞬間分かる140メートル級の当たりだった。

 「いい感触でスイングもよかった。正直、驚いているよ。練習してきた成果だね」。2日前のシート打撃でも3打数で2本塁打。コンパクトな振りから大きなフォロースルーで捉える打球は、高確率で大きな弧を描いて飛ぶ。2本目が出ると客席はどよめきでなく、ため息が漏れた。

 26歳でドジャースと4年約30億円の巨額契約を結んだかつての注目株。メジャーでは故障もあり通算11本塁打と成績を残せなかったが、新天地では途方もない期待を抱かせる。

 新大砲の1発で火が付いた打線は23安打18得点と猛打爆発。投手陣も1失点に抑える大勝で森監督の“初陣”を飾った。指揮官は「(チーム全体的で)ここまで気持ちよく打ったり走ったりして、やってきたことが出るとうれしい。でも次が心配になってくるね。ゲレーロはたまに打ってくれればいいよ」と上機嫌。昨年89本塁打リーグ最少と迫力不足だった中日が変わろうとしている。【柏原誠】