宮内オーナーも破顔一“勝”だ。オリックスが3位西武に連勝してカード勝ち越しを決め、その差を4・5ゲームにして自力優勝を復活させた。この日は関東圏のオリックスグループデーで関係者約2500人が来場し、宮内オーナー一家も見守る中、暴れたのはプロ2年目の大城だった。

 2回無死満塁で先制2点打。3打席連続安打で今季2度目の猛打賞をマークし、遊撃、三塁、二塁と自身プロ初の1試合3ポジションを守った。福良監督の「大城は使ったら面白い。攻守ともにね」の評価を伝え聞き、本人は「これから面白いことを起こせるようにします」と言ってのけた。

 オーナーも「若い力がなかなか出てこなかったけれど、出てきてよかった」と大城の活躍に目を細めた。チームには「まだまだこれから。負け越しているし」とハッパ。谷佳知氏の10番を受け継いだユーティリティープレーヤーが、オリックスの反攻を支えていく。【堀まどか】