オリックス平野が2年連続4度目の20セーブに到達した。自ら申し出た再調整期間を経て19日ぶりに1軍に戻り、味方が4-2と勝ち越した直後の9回に登板。2死から外崎に二塁打を許したが、代打水口を右飛に抑え、今季40試合目の登板で復活のセーブを挙げた。

 守護神が戻ってきた。「勝ってよかったです」とチームの勝利をまず喜ぶ。チームメートの拍手に迎えられた練習合流から7時間後。マウンドに仁王立ちする平野がいた。

 「戻ったからには、抑えは平野と決めていた」。福良監督も即断。7月21日楽天戦でサヨナラ打を浴びて6敗目を喫したあと、2軍調整を申し入れてきた12年目右腕を心配していた。これまでは気丈さと切り替えで抑え失敗も乗り越えてきた。守護神の気落ちした姿は、監督にも衝撃だった。

 2軍での調整期間では、横振りになっていた投球フォームを修正。「コーチにもずっと言われていたのに、修正できなくて。自分の投げたいボールを投げられないのが一番いやだった」と体を作り直した。前日9日ウエスタン・リーグのソフトバンク戦は1イニングを完全に抑えた。チームを背負う覚悟も取り戻し、信頼に応え、通算150セーブに残り3に迫った。【堀まどか】