阪神が今日5日から6・5差で追う首位広島と敵地3連戦に臨む。3連勝以外なら、広島に優勝マジックが再点灯するだけに、何が何でも勝つしかない。金本監督が描くキーマンは大山か。広島戦も4番で継続起用することを示唆。「(福留)孝介は3番が合っている気がする。3番の方がハマりがいいし。中谷でもいいんだけど、好不調の波が激しい。良いときはいいけど」。

 消去法ではない。1日の中日戦から3戦連続で4番に座った。10打数2安打だがヒットは適時二塁打、本塁打といずれも長打。その1発は球団史上初の「新人4番弾」だった。得点圏打率は3割4分2厘で、勝負強さも抜群。新幹線で移動した大山は「頑張ります」と繰り返した。強心臓ルーキーへの期待は大きい。

 最後の大勝負といえる敵地3連戦。猛虎戦士も決戦を前に奮い立っていた。糸井は「全部出し切って、戦いたい」ときっぱり。広島との敵地開幕戦は3安打3打点で開幕ダッシュを引っ張った。3戦目で対戦予定のジョンソンにも5打数3安打と相性がいい。福留も休養を挟みながら、コンディションは良好。今季のマツダスタジアムは2発を含む打率4割4分8厘だ。

 ヤクルト、中日の甲子園6連戦は5勝1敗で終えた。3日に連勝が途切れて嫌な雰囲気が漂うが、鳥谷は言った。「連勝が止まった後だけに、初戦を取ることが大事になってくる」。2000安打まであと6本。だが、チームの勝利だけを目指して集中する。今季は広島打線の猛威に何度も悔しい思いをさせられた。総力を結集し、猛虎の意地を見せる。【田口真一郎】