4番として4試合連続打点。1点を追う3回には1死満塁で同点に追いつく遊ゴロを記録した。会心打ではなく、つまらされたが、価値ある追加点となった。7回は打ち損じたような飛球が、左翼ファウルゾーンから風に戻されるようにフェアゾーンに落ちる幸運な安打も。スタートが遅れて単打となり「今日の試合はミスがあってもったいないプレーもあった。僕自身も二塁打にできた。反省しないといけない」と猛省した。鈴木離脱を松山が救ったように、松山のミスは代走野間の盗塁と好走塁で取り返した。「野間に感謝。今度飯でもおごります」。補い合える総合力を前面に、連覇へまた1歩近づいた。

 最後は鈴木離脱で5番繰り上げの安部の逆転サヨナラ弾で、マジック12を再点灯させた。緒方監督は「今日の接戦、連戦の頭を勝てたことは大きかった。その中でもしっかりと反省はしていかないと」と劇的勝利にもすぐに表情を引き締めていた。最後までチーム一丸。その歩みは大きく頂点に近づいた。【前原淳】