文字通り空気が変わった? 中日谷哲也内野手(32)が巨人田口をKOする2号3ランを放った。

 1-0の6回、2死一、二塁から左翼ポール際にきれいなアーチを描いた。「その前の打席に直球でやられていたので、次は直球をしっかり捉えてやろうと思っていました。チャンスで打ててよかったです」

 直前の5回裏終了時、打ち上げ花火が中堅後方から打ち上げられた。前橋の観客も、選手たちも夜空を見上げてしばし酔いしれたが、問題はそのあと。中日の攻撃が始まると、次第に煙が風に乗ってグラウンドに降りてきた。

 球場全体にかすみがかかった状態になり、1死一塁から打席のゲレーロが球審に続行可能かを問いかけた。巨人の守備側からOKサインが出たため、続行。ゲレーロは中前打でチャンスを広げると、2死後に谷の一撃が飛び出した。

 長野県松本市で行われた前夜は9回に田島が3点差を追いつかれて、延長11回にサヨナラ3ランで敗れた。しかもこの日の相手は9連勝中の田口。悪い流れを吹き飛ばすような6回の「煙幕」攻撃だった。