真弓明信氏(日刊スポーツ評論家) 阪神監督として3シーズン見てきたが、あれほど練習するプレーヤーは珍しかった。バッティングには好不調の波がある。選手を起用する方は、休息を勧めたりしがちだが、本人はそれを受け入れなかった。

 阪神掛布2軍監督 区切りとして大きいけど、それを通過点と思って、さらっといってほしい。そういう鳥谷であってほしいね。チームのリーダーとして、優勝させるんだという思いでヒットを積み重ねてきたと思う。僕も現役時代、そういう思いで、ホームランを積み重ねましたから。

 岡田彰布氏(鳥谷1年目の04年から5年間、監督として指導) 監督時に獲得した鳥谷は、守備を見込んだものだった。左手での押し込みが強く、差し込まれてもヒットにできる特性を長年生かし続けたのが、記録に結びついたのだろう。

 中西清起氏(04~15年阪神投手コーチ、日刊スポーツ評論家) コーチ時代は遊撃の守備で助けられました。「僕がベンチで帽子のつばを触ったら、投手のところに間を取りに行ってくれ」。こんなやりとりをしたこともあります。達成間近の1000四球も、過去14人しかいないんでしょ? 球を手元まで呼び込めるからボールを見極められる。

 楽天星野仙一球団副会長 鳥谷とは入れ違いとなり、一緒に戦う機会はなかった。阪神は伝統あるチームだが重圧も大きい。タフな心身が欠かせない。若手が出てきて主に三塁を守っているが「何くそ」の気持ちを内に秘めて復調した部分に“らしさ”を感じる。

 阪神福留(昨季、不振を極めた鳥谷の負担を軽減するためにキャプテンを譲り受けた。ベンチから花束を携えて二塁へダッシュ)目の前で見ることができて幸せ。

 阪神坂井信也オーナー 甲子園のグラウンドには、鳥谷君の笑顔が似合います。これからもさらなる高みを目指して欲しい。