巨人村田が勝利の流れを引き寄せた。初回1死からの3連続四球。荒れるDeNA浜口に初球から強振する。「振り過ぎだなと思って『ダメ、ダメ』と自分に言い聞かせた」。仕切り直し、コンパクトなスイングで中堅右に2点適時二塁打を運んだ。ここ5試合で21打数4安打と苦しむも「内容は悪くない」と勝負師は泰然としていた。

 試合後の囲み取材では、もう1人のヒーロー、プロ初安打&初打点となる適時打を放った畠の輪を見やりながら豪快に笑った。「バットに当たるのを久しぶりに見た。10回振って1回当たるかなのに。右サイドハンド(の加賀)を打つお手本のような打撃だった」と男節全開で、ほめたたえた。「これから家に帰って飯食べて(名古屋に)移動しないと」と取材も要点を話し、パッと切り上げた。シーズン終盤の嵐の中で村田が力強く進む。