西武辻監督は最下位相手の敗戦にも前を見据えた。ロッテを上回る12安打も3点止まり。3位楽天に2ゲーム差に詰められたが「全然まだまだ。向こう(楽天)も必死なんだから」と、うなずいた。

 4回から3イニング連続の併殺打が響いた。「併殺3つか…。いい当たりや不運なところもあったけどね」と悔しさをみせたが「打線がいい調子になってきた」。森を今季3度目のスタメンマスクで起用。岡本とのコンビは今季初めてもリード面だけでなく、上向きの打撃にも期待を込めて5番に据えた。つながりこそ欠いたが、チームはソフトバンクに2戦連続サヨナラ勝ちを決めた前日の20安打に続く2ケタ安打。当たりが戻ってきた各選手のバットに目を向けた。

 ただ1人無安打だった4番山川も下を向かなかった。「(5回の)ゲッツーはダメ。打ちにいきながら、振り切れなかった」と反省した上で「ライナー2本(左飛、三直)は悪い打球ではなかった。これを気にしてしまったら、自分は終わり。明日もしっかり振りたい」と気持ちをぶらさず、フルスイングを誓った。

 辻監督は痛い黒星にも「明日からしっかり勝てばいい」。本拠地でのCSファーストステージ開催へ、力強く気合を入れ直した。【佐竹実】