ソフトバンク工藤公康監督(54)が、地元ファンに改めて日本一奪還を約束した。16日のリーグ優勝決定後、初めての本拠地ヤフオクドームに凱旋(がいせん)。楽天には敗れたが、試合後の優勝報告会でペナントや黄金の優勝トロフィーを持って場内1周。ファンと喜びを分かち合い、CSファイナル突破、そして日本一への誓いを新たにした。

 歓喜のリーグVから1週間、ソフトバンク工藤監督はようやく本拠地ヤフオクドームのファンに優勝を報告した。「2年ぶりに優勝しました」と力強くあいさつ。「選手たちは心を1つに、チームを1つに本当にすばらしい試合を戦ってくれました」と、改めて選手たちをたたえた。

 今季から新調された優勝トロフィーを手にした。まぶしく金色に輝く重さ7キロの勲章を手に「きれいでした」と目を細めた。選手、スタッフ、球団首脳とそろっての記念撮影では、全員が右手の人さし指を立てて「ワンダホー!」と叫んだ。工藤監督は「これからまだまだ戦いは続きます。CS、日本シリーズ、その2つの夢をかなえて、日本一奪還という夢もかないます。ワンダホー、ワンダフルホークスで日本一を奪還しましょう」と、約束した。

 この日楽天に敗れ、16日の優勝決定後、5試合で1勝4敗と元気がない。4番柳田が右脇腹を痛め離脱。CSファイナルで戦う可能性のある楽天相手に、今宮の適時二塁打による1点しか奪えなかった。「バントなどはしっかりできている。見せるもよし、見せないのもよし」とすでにCSへ向けての情報戦は始まっている。

 先発東浜は5回で降板させた。疲労の蓄積から腰に異変が起き、大事を取った。工藤監督は「(次回までには)大丈夫と思う。投げられたので、そんなに大きなことにはなっていない」と説明した。2軍では内川、川崎も実戦復帰。だが「もうちょっとかかると思う」と、無理はさせない。CSまであと25日。しっかりと立て直す時間はまだある。【石橋隆雄】