2位確保へ、ベテランが奮起せよ! 阪神金本知憲監督(49)が26日、打線浮上のキーマンに福留、鳥谷、糸井の3人を挙げた。3位DeNAに2戦連続で完封負けを喫し、3・5ゲーム差に迫られた。きょう27日からは敵地で3連戦に臨む。「消化試合の雰囲気をつくるのもベテランだ。3人が引っ張ってくれるんじゃないか」と奮起を促した。

 安泰だった2位の座も、揺るぎ始めた。CS進出決定も目前で足踏み状態が続く。眼下の敵である3位DeNAに本拠地甲子園で2戦連続完封負けを喫し、チームに停滞感が漂っている。早く順位を確定させ、下克上の準備を進めるはずが、計算外の事態に陥った。DeNA、巨人との敵地5連戦に向かう金本監督は危機感をみなぎらせた。

 「気を抜かずに、消化試合みたいな雰囲気でやらずに。そういうことじゃないかな。ベテランの糸井、トリ、孝介の3人が引っ張ってくれるんじゃないかと思う」

 チームの引き締めを期待した。夏場のロードを大きく勝ち越したが、9月は7勝9敗2分けと勢いを失った。不安の種は甲子園で勝てないことだ。直近7試合で5敗2分けと白星から遠ざかっている。2位を確保すれば、本拠地の開催権を得るが、これではアドバンテージにならない。勝てない要因が打線の低迷にある。敵地では活気づくが地元では下火になる。これは指揮官も気にするところ。試合数も限りがある。浮上のキーマンに、ベテランの3人の名前を挙げた。

 「消化試合の雰囲気をつくるのもベテランだと思うし。良くも悪くも。どのチームもそういうところがあると思う」

 DeNA戦では、打線の覇気のなさを嘆いた。消化試合と言われてもおかしくない内容だ。昇格させたロジャースも物足りなく、この日ファームに戻った。中谷や大山も一時の勢いはない。苦境を打開するのは、主力の役割だ。「野手に関しては、彼らが雰囲気や姿勢を出すかどうかによる。打席とか走塁とか、彼らが作ってくれることを願うしかない。モチベーションをしっかり上げてね」。

 残り試合も少なくなり、相手球団も主戦級を先発にぶつけてくる。きょう27日は天敵左腕の浜口だ。前回は5回途中で5失点と打ち崩した。左打者への被打率は2割7分3厘と、右打者よりも悪い。データ面でも、ベテラン3人の出番だ。1勝すれば、一気に物事は進む。得意の横浜で、不安を一掃したい。

【田口真一郎】