中日のベテラン新コーチ2人が秋季キャンプ初日の1日、指導を開始した。チーフスカウトだった石井昭男打撃コーチ(62)は高橋ら若手を中心に指導。スカウトとして長年選手獲得に携わってきただけに「僕らが見て、入れた選手たちばかり。でも外から見ていると、入ったときよりよくなっている感覚があまりない。個性がなくなっている。本人のとらえ方の問題」とスカウトならでは視点で育成方針を語った。

 チーフスコアラーから15季ぶりに現場復帰する都裕次郎投手コーチ(58)は「実技もだが、配球や心構えなど、いい投手になる条件は分かる。じっくり見ていきたい」と話した。

 初日は野手が午後6時に真っ暗なグラウンドを走るなど、例年通りのロングラン。外国人調査のため不在の森繁和監督(62)に代わって指揮を執る小笠原道大2軍監督(44)は「時間だけが全てじゃない。本当はもっとやりたい。最低限、これくらいは、というところです。ここにいる選手が来年の戦力になるので、底上げしていきたい」と質量とも充実のキャンプにする意気込みだった。