侍ジャパンの稲葉篤紀監督(45)が、勝負に徹する必勝継投を初陣のカギに挙げた。今日16日に開幕する「ENEOS アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」の公式練習が15日、東京ドームで行われ、開幕戦の韓国戦の先発に広島薮田を指名した。

 薮田には2週間前に電話をかけて、開幕戦先発を直接言い渡した。今季15勝3敗で最高勝率を獲得した右腕に「この中で一番いいピッチャー。順位をつけるわけじゃないですけど、託しました」と言った。

 薮田の好投を期待しながら、初采配のポイントは投手交代のタイミング。「遅れてはいけない。今回は3試合なので交代で手遅れになるのは一番良くない」と、早めのタイミングでスイッチしていく考えだ。

 従来の代表チームは先発投手が中継ぎに回ることも多かったが、西武多和田が第2先発に控える以外、7人は中継ぎ、抑えの専門職を招集した。練習試合では回またぎ、イニング途中継投などもテスト。守護神のDeNA山崎康まで、いかにつなぐか。「1試合の中で(流れを)断ち切らないといけない場面は出てくる。しっかりとできるようにしたい」と勝つことだけに集中して、初采配に臨む。【前田祐輔】