松坂フィーバーに沸く中日だが、投手陣全体の早い仕上がりが目を引く。2日目までに早くも14人の投手がフリー打撃に登板した。

 2日は吉見一起投手(33)が松井佑、福田を相手に54球を投げ込んだ。安定したフォームと球筋が際立ち、松井佑からは見逃しストライクを4つ奪った。打たせるのが仕事のため、ストライクを取って「ごめん!」と謝るめずらしい場面もあった。

 「今日は甘めに投げて気持ちよく打ってもらうのが目的。試合ではいいけど、際どいところに投げるのは目的が違う。だからゴメンね、と。思いのほか投げられたと思う」と納得の表情。チーム一番の制球力を誇る「精密機械」があらためて高い力量を見せつけた。【柏原誠】