阪神ドラフト4位の島田海吏外野手(22=上武大)が、今日11日の練習試合DeNA戦(かりゆしホテルズボールパーク宜野座)のスタメンに大抜てきされた。10日の練習後に「1番中堅」を報道陣から告げられると武者震い。「初めて聞いて、びっくりしています。気負いすぎず、自分のできることを精いっぱいやりたい」と意気込んだ。

 最大の武器は50メートル5秒75の走力だが、打撃の対応力も評価のポイントだ。金本監督は「今のままスッと実戦でね。打ち方に癖もあるけど、そのへんを見たい。あれでどれぐらい対応するのか。(足も)見たいですね。彼はいいモノを持っていると思う」と期待した。

 島田はプロデビュー戦の7日紅白戦で石崎の変化球を右前に運んだが、反省も忘れない。「速球に、まったく、ついていけなかった。1球でコンタクトする力がない。真っすぐにどれだけ早く対応できるかがカギになる」。岩貞や石崎の直球を打ち損じて苦戦。今日は課題克服を目指して打席に立つ。

 走塁面でも、初戦の経験を生かす。7日は安打で出塁後に二盗を決めたが、なかなかスタートを切れなかった。「初めて見る投手というのがあるけど(走ったのは)1人目の打者でなく、次の打者だった。自分の度胸のなさは反省」。通算381盗塁を誇った赤星憲広氏の53番を背負っており、後継者として島田も果敢に先の塁を狙う。

 金本監督はオフに1軍の「代走枠」を1から2に増やす考えを明かしており、走れる島田には大チャンス。指揮官期待の秘蔵っ子が打って走って、腕試しする。【酒井俊作】