ロッテの新外国人、マイク・ボルシンガー投手(30=ブルージェイズ)が6回2/3で105球を投げ、4安打1失点、5三振と好投。来日初勝利を挙げた。

 オープン戦最終登板だった24日の中日戦では指先の出血などもあり4回8失点と散々。だが、この日は見違えるような投球をみせた。特に自慢のナックルカーブがさえた。典型的なグラウンドボールピッチャー(ゴロを打たせる投手)の本領を発揮し、三振を除く15個のアウトのうち12個をゴロで取った。

 ボルシンガーは試合後「捕手の田村をたたえたい。相手打線を良く研究して、良いリードをしてくれた。今日は間違いなくチーム全体で勝ち取った1勝だよ」と話した。

 ボールを動かし、緩急で勝負。ナックルカーブ1つとっても110キロ台から120キロ後半まで約10キロの差をつけるなど投球術を駆使した。「ドジャースにいたころ(殿堂入り名投手の)グレッグ・マダックスがGM特別補佐でいて、同じ球種でも緩急をつけることを教わった。それをすべての球種でやることで打者のバランスを崩すことができるんだ」と説明した。

 ウイニングボールは同じく“初勝利”の井口監督に譲った。それでも「ボールは監督に持っていてほしい。本当にナイスガイだし、監督の初勝利に貢献できたのがうれしい。もし監督室にボールを飾ってくれるなら時々、見に行くよ」と笑顔をみせた。