大学野球も「球春」を迎える。札幌6大学は30日開幕。プロ注目の星槎道都大左腕エース福田俊(4年=横浜創学館)が4年ぶりの春秋2冠を目標に掲げた。

 最終学年ですべてを出しきり、プロへの道を切り開く。福田は「(昨年の)春は本当に悔しかった」と振り返り「今度こそ勝って勢いづける」と意気込む。最終戦で東海大北海道との直接対決に敗れた昨春の雪辱を果たし、春秋2冠の流れをつくる。

 昨秋の明治神宮大会で全国デビュー。準優勝し一気に注目された。日本ハムなど5球団があいさつに訪れ、7球団から興味を示された。卒業後の選択肢が増え「昨年までプロなんて意識すらしていなかった。でも、チャンスがあるなら目指したい」と目標を上方修正した。

 昨年11月に左足外側の偽間接除去手術を受けた。昨年は痛み止めを飲んで出場していたが、足かせが取れ、気持ちの面でもギアチェンジした。「神宮の決勝で負けて最後の1つが欲しくなった」。日本一からのプロ入り-。札幌市生まれの148キロ左腕が大きな野望を抱く。【永野高輔】