またも、西武が誇る“AY砲”がさく裂した。7回だ。まずは1死一、三塁で浅村が6号3ラン。「完全に犠飛狙い。うまく引っかかって、自分でもビックリです」と、楽天則本の147キロを豪快にバックスクリーンへ放り込んだ。リードを6点に広げ、則本を放心させた。次の山川も続く。代わった菅原からバックスクリーン左横へ10号ソロ。「ド会心ではなく、芯詰まり。行ったな、とは思いました」と感触は完璧ではなくても、飛距離を出した。

 Aこと浅村と、Yこと山川。2人のアベック本塁打は今季5度目で、全て勝利した。浅村は全4打席で安打を放った。山川は「浅村さんに持っていかれました。僕の日じゃないです」と冗談っぽく話した。本心は「ありがたいです。ヒーローは日替わりであるべき。今日は浅村さん。自分は与えられた仕事をするだけ」。浅村は「とにかく、丁寧に打ちたい」。こんな3番と4番がいる。強いはずだ。