ヤクルト山田哲が、「ドカベン」殿馬ばりのプロ入り後初のサヨナラ弾で、4連勝を飾った。9回裏6-6に追いつき1死一、二塁で打席に立った。頭の中には、本塁打のイメージが出来上がっていた。中日田島の2球目、読み通りのインコース直球143キロを華麗に捉えた。夜空に高々と上がった打球は、風にも乗せられて左翼席へ。歓喜をかみしめながら、右手を突き上げた。「野球選手をやっていて、良かったなと思います!」。

 幼い頃から親しんだ人気野球漫画「ドカベン」が完結した歴史的な日に、漫画のようなストーリーで試合も締めくくった。同じ守備位置でもあり「いろんな打法ができるところが好きでした」と推しは殿馬。今季は開幕から1番、最近4試合は3番と打順こそ違うが、俊足で守備範囲が広く、打撃センスも高いと共通項は多い。今日29日の阪神戦に勝てば、ついに勝率を5割に戻せるところまで一打で導いた。通算150号まで、残り1本としたセ界の殿馬は「特に意識はしていません」と冷静だが、燕ファンは待っているズラ!

 ▼ヤクルト山田哲がサヨナラ本塁打。山田哲のサヨナラ打点は13年8月10日DeNA戦、17年7月25日中日戦でそれぞれ押し出し四球を選んだ2度だけで、サヨナラ本塁打は初めて。