ソフトバンク打線がロッテ先発ボルシンガーの前に沈黙した。7回まで3安打に抑えられ、得点は6回に長谷川勇の二ゴロの間に得た1点のみ。工藤監督は「スライダーがいいところに決まると、打ち崩すのは難しい」と険しい表情だ。

 日本一だった昨季は目立った天敵はいなかったが、ボルシンガーには今季2戦2敗。前回対戦した5月19日も7回4安打で1点も取れていなかった。他にも今季は日本ハム上沢やオリックス田嶋、西武カスティーヨらに苦戦。首位西武からロッテまでの5チームが4ゲーム差と混戦模様のパ・リーグで苦手投手を作ってしまうと、勢いに乗りづらくなる。

 さらに、打線から内川の名前が消えた。工藤監督は「本人と話し合って決めました」と説明。故障ではなく、打撃の状態が上がらないためだった。内川は6月24日のオリックス戦で本塁打を放ったが、同26日からの沖縄での日本ハム2連戦は内野安打1本ずつのみ。前日29日のロッテ戦は4打数無安打に終わった。特に、40試合までで11個しかなかった三振を、ここ3試合で4個も喫していた。

 この日、出番のなかった内川は「何か(不調の)理由があるはずなので、しっかり見つけて、また出られるように頑張ります」とコメント。藤本打撃コーチは「本人も自分の打撃に納得できないところがあると思う」とおもんばかった。

 内川は今後も代打待機しながら、打ち込みの量を増やすなどして調整し、先発復帰を目指す。【山本大地】