プロ初勝利の夢はDeNA打線に打ち砕かれた。2度目の先発となった阪神のドラフト1位馬場皐輔投手(23)は、2回2/3、4失点でKOされた。

 「追い込んでからの勝負球が高く入って、痛打されてしまった。今永投手に四球を出してしまったことが一番の反省点です」

 猛省するのは2回だ。1点を返され、なお1死二塁。相手投手の今永を4球連続ボールの四球で歩かせ、傷口を拡大。2死満塁で迎えた石川には、ファウルで粘られた末の12球目が外れ、押し出し四球で同点に。制球ミスと1軍打者のしぶとさに屈し、リズムを作れなかった。

 3回は2死から、ソトに高めに浮いたスライダーを左翼席に運ばれ勝ち越し点を献上。さらに下位打線の3連打で4点目を与え、タオルが投げ込まれた。

 金本監督は次回登板について「まあ、ちょっと今の状態では無理でしょうね。何か光るものがあれば良かったんでしょうけど、今日は見えなかったからね」と話し、登録抹消が決定。背番号18は「今日打たれたことから学んで、勉強していかないといけない。コースを突けるように、つめていきたい」と懸命に前を向いた。苦い経験を飛躍の糧にする。【吉見元太】