広島クリス・ジョンソン投手(33)が2年ぶりの10勝目を挙げた。敵地の巨人戦で7回1失点の好投。打線の援護を受け、持ち前のゴロを打たせる投球を淡々と続けた。これで自身8連勝となり、並んでいた13年バリントンを抜いて球団の外国人最多連勝記録となった。優勝マジックは1つ減って「21」となった。

左翼席のカープファンが得点ラッシュに沸き上がる中で、ジョンソンは黙々と仕事をこなした。7回まで21アウトのうち15アウト(併殺含む)をゴロで奪った。来日4年間で3度目の2桁勝利に到達。5月4日ヤクルト戦を最後に黒星はなく、8連勝で球団記録を刻んだ。

「真っすぐとカットボールが良かった。しっかり守ってもらってゴロを打たせる自分の持ち味が出たと思う。自分の勝ちは守備陣や攻撃陣がサポートしてくれたから。8連勝は名誉なこと。チームメートのおかげ。野手にも感謝している」

1回はカウントを悪くして20球を要した。2回はゲレーロに左翼へ特大ソロを被弾。それでも味方が3回まで8得点の猛攻で援護しれくれた。3回からの5イニングは三塁を踏ませず。6回は1死からマギーに左翼フェンス直撃の単打を許したが、岡本を遊ゴロ併殺打に仕留めた。緒方監督も「しっかりと7イニング投げてくれた」とたたえた。

ホームとビジターの勝ち負けは5勝1敗で、まったく同じとなった。チームはビジター30勝30敗とホームより勝率が大幅に下がる。それに伴って投手陣の防御率は1点以上悪化している中で、頼れる助っ人左腕は場所を問わずに自分の投球を貫いている。

投打がかみ合い快勝。ジョンソンは満足そうにうなずいた。「このような野球をチームでやっていけば、投手に勝ちがつく。自分も流れに乗っていきたい。1試合1試合やって、結果的に優勝できれば」。13勝まで届けば、最高勝率のタイトルも狙える。昨年6勝に終わった左腕が、輝きを取り戻した。【大池和幸】