松坂大輔投手(37)の今季最短KOとともに、リーグ最速で中日の自力CS進出の可能性が消滅した。8月16日のDeNA戦(ナゴヤドーム)以来、中16日。今季10度目の先発マウンドは、今までにないほど制球に苦しんだ。初回先頭の坂本勇に8球粘られ左翼線二塁打を許すと、岡本に先制3ランを献上。2回も2死走者なしから重信にプロ初本塁打を浴びると、5連打で4点を失った。2回9安打7失点。06年5月19日の横浜戦(横浜)での7失点以来、12年ぶりの大量失点に唇をかんだ。

松坂 試合は見ての通りです。チームの連敗も(2で)止めたかった。たくさんのお客さんが来てくれている中で、ああいうゲームをして申し訳ない。こういう試合は年に1回か2回あるけど、この時期に出したくはなかった。

開幕から今季の中日を盛り上げた松坂で自力CSが消えたのも、何かの巡り合わせか。背番号99は移籍ワーストのデキでゲーム作りに失敗したが、今季のチームは中継ぎ陣が崩れる展開も目立つ。7月下旬にドミニカ共和国出身の左腕ロドリゲスを緊急補強したが、今季67敗のうち約半分の32試合が逆転負け。この日も松坂以降の中継ぎ陣が6失点。リリーフ陣の通算防御率は5・02で、セ6球団で唯一、5点を超えている。

森監督 (松坂は)悪かったね。先発として試合を作れなかったから、本人が一番分かっている。打線はつないで点を取ってくれているが…。(投手陣は)コーチがいろんな入れ替えを考えているでしょう。残り試合がある限り、やり尽くさないといけない。選手も諦めていない。オレだって最後までやりますよ。

指揮官は残り21試合でのネバーギブアップを誓った。打線は8回に京田らの適時打で6点を返すなど、9点を奪って意地を見せた。依然最下位で3位巨人とのゲーム差は5・5差に拡大したが、可能性のある限り戦い抜く。【伊東大介】